2010年5月22日土曜日

いよいよ

帰国である。5月に入ってから、時間が経つのはあまりにもはやかった。両親も含め訪問者を持ったことが理由の一端であるが、それにしたって週明けに帰国とは。

最近はお別ればかりしている。そしてそのたびに隠れて泣いている。もう悲しくて泣いてるのか、嬉しくて泣いてるのかさえ分からない自分は、なんて恵まれているんだろうと思う。本当に、いい人にたくさん会った。

日本から来る直前、お箸を三膳買った。京都の嵐山に遊びに言った際に買った竹でできたものである。こちらカナダで、本当に心からあげたいと思える人を、最低3人はつくろうという意味を込めていた。しかしこちらに来た当初、これは三人どころか、一人だってできるのかと思えるほど、生活も人間関係も厳しかった。適当な知り合いにばら撒いて帰ることだろうと思われた。

今、手元には一膳も残っていない。最後にはどうしてもっともって来れなかったかと悔やんだ。すべての感謝したい人から3人を選ぶことが、どれだけ苦痛だったか。一膳は家を追い出されたときとめてくれたInternational Buddyに、一膳は一学期、クラスではじめてできた友人で、彼女の帰国寸前まで、いろいろなことを腹を割って話し合えたデンマーク人留学生に、最後の一膳は、こちらの生活が辛かったときそばにいてくれて、カナダ人と日本人の違いを、恋愛観から日常生活まで教えてくれたカナダ人の友人に。

でも、100膳あったって足りなかったのだ。そんな事実に感謝せずにいられない。私は、本当に幸せものだ。

日本から9ヶ月はなれて、細かい様々なことを忘れている自分に気づく。たとえば、日本の電車にはそういえばつり革があったな、とか。だから、カナダから発つ自分は、おそらく今ここカナダで見て感じていることも徐々に忘れていくんだろう。それを思うと、悲しくて、悲しくて、なんだかまた泣きそうになって、しめっぽいねん!って自分につっこんだりしながら最後の時間を過ごしているが、ここであった人たちのことは、死んでも忘れたりなんかしない。(忘れたら自分を撃つ必要がある。こちらの友人がこの表現が好きだった)

皆も私のことを少しでも覚えてくれたらいいな、と思う。目立ったことは特にしなかったが、多分チョコレート中毒の日本人としてでも頭の片隅に残っていれば、これ以上嬉しいことはないだろう。