子供の頃、絶対に漫画家になりたいと思っていた。絵が好きな母の影響は強かったが、何よりもセーラームーンへの憧れが大きかった。
そこには女の子の夢の凝縮があり、幼稚園の頃から私の憧れの女性の集合だったと思う。そして、そんな彼女たちを生み出した彼女(作家)は、今の身長の半分ほどしかなかったころから私のなかでかなり神様に近い存在だった。いつか自分は作家の武内さんのような漫画家になるのだ、と疑いもなく信じていた。
今日たまたま、日経関連の雑誌を読んだときに、彼女のインタビュー(10年ぶりらしい!)が載っていた。そしてなんと、彼女は当時、20代だったのだと、始めて気がついた。いつの間にか、私は彼女の年齢に追いついていたのだ。
彼女は私の今の歳で、日本中の少女にあんなに大きな夢を与えたんだ、と思うとなんだか肌にぶつぶつがでるくらい鳥肌が立った。しかし、よくよく読んでみると、そこには彼女が頭が固い編集長とどれ程戦ったのか、ヒーローのタキシード仮面はたもの家から歩いて10分程度の六本木の客引きホステスがモデルだった等々、今だからわかることがつらつらと描かれていた。
私は漫画家にはなれなかった。だけど、こんな形で昔の神様に再会するなんて、なんだかとっても、嬉しい。彼女も人並みに努力し、もんもんと悩みながら生きていたのだ、という当たり前のことに気がつけて、本当によかった。
もし娘ができたら、絶対セーラームーンを読ませると(勝手に)決めている。どうか将来の旦那が、漫画が教育に悪いなんていう頭の固いやつでないことを祈る。