中学の頃である。クラスの係を春に毎年決める。たもはうさぎと戯れる飼育係をやりたかった。立候補はたもと、クラス一番人気の、女子一人。たもはあの荒れた中学では決して目立つ様なことはせず、なるべく波風立てないように生きてきた。そして、おそらく自分が勝つと相当に自身があった彼女は、「クラス投票にしましょう!」と朗らかに自ら申し出、クラスもおっしゃーという雰囲気になっていた。
後にも先にも、中学でたもが切れたのはこの時だけである。ものすごい音で机をたたき、「なんで自分ですることを、人に決められんとあかんのですか!」とクラスに向けて怒鳴った。生徒だけでなく先生までびっくりさせた結果、くじ引きに変更され、たもは結局敗北、うさぎとの夢は敗れ去った訳だが、納得感満々で下校した。
べつにうさぎにそこまで執着があった訳ではない。ただ、理不尽、だと思ったから「正す」必要があっただけだ。この出来事は今でも鮮明に覚えている。
ただし、正しい、ということが絶対評価でないことは、学んでいかないといけない。ものさしは人によって違う。加えて理想は、理不尽、と思っても、それが全て正されるわけではない、ということを、本当の意味で理解すること。わかってはいるんだけど、まだグレーゾーンを許しきれないところは、子どもなのかもしれない。
ただし、正しい、ということが絶対評価でないことは、学んでいかないといけない。ものさしは人によって違う。加えて理想は、理不尽、と思っても、それが全て正されるわけではない、ということを、本当の意味で理解すること。わかってはいるんだけど、まだグレーゾーンを許しきれないところは、子どもなのかもしれない。