2012年9月4日火曜日

中国に降り立ってから

9月初旬、去年、この時期自分がどういう気持だったか憶えている。

中国に降り立った。限りない不安と、少しの期待だった。その期待は、就職前に与えられた最後の猶予期間が、良いものであってくれという祈りに近かったようにも思う。

正直中国語のレベルはほぼ0だった。放送も何言っとるか分からんし、なんか分からんけど空港で何回か怒られてパニックになった。そんな泣きそうな心持ちの一年前だ。

さて一年経ってみて、随分環境は変わった。東京に出てきて社会人としてひとり暮らしをしているし、何より、必死でやった少しは中国語はできるようになっていた。あのあと4ヶ月後日本にかえる頃には、電車に乗り合わせたおばちゃんの会話に吹き出すまでになったのだから、頑張ったと自分を褒めてもバチは当たらんと思う。

しかし、あの頃を思い出すと、あーいいなあ、と思う。あの頃には、言いようもない自由があった。学生という自由だけでない。誰も私を知らない、一見怖いような環境は、裏を返せば誰も私を先入観で見ない環境だった。一から自分を知ってもらうというのは、なんて素敵なことだろうと思った。特に、中国をバックパックした時、彼ら中国人は、私を単なる日本人として時に厳しく時に優しく迎えた。もちろんうちはそれ以上でもそれ以下でもないのだけど、たまに日本にいると忘れそうになる。


そういう記憶は辛い時に自分を本当に支えてくれている。そしていつか帰ることをたのしみに仕事に励むこともできる。大阪も、カナダも、中国も、たもには、帰る場所がいっぱいあるんやなあ、と、感謝せずにはいられない。





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